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最近の主な成果・業績

2023-05-10
教員の論文がThe American Journal of Emergency Medicineに掲載されました

【要旨】
救急外来到着時にShock Index(:心拍数÷収縮期血圧)が正常範囲(0.4<SI<0.9)の外傷患者において、病院前SIが低値(SI≧0.9)または高値(SI≦0.4)である患者は、病院前SI正常群よりも24時間死亡のリスクが高かった。ロジスティック回帰分析で交絡因子を調整したオッズ比は、病院前低SI群で1.63(1.34-1.99)、病院前高SI群で1.62(1.31-1.99)であった。この結果は、外傷患者へのトリアージと集中的な治療に貢献する。

2023-03-10
卒業生・教員の論文がPLoS Oneに掲載されました

【要旨】
本研究は、術中EtCO2と術後7日以内の臓器機能障害との関連を調べるために、京都大学医学部附属病院で全身麻酔下に食道・胃・結腸・直腸・膵臓・肝臓の切除を伴う腹部大手術を受けた4171人の患者を対象とした後ろ向きコホート研究を行った。EtCO2低値(術中EtCO2の平均値 35mmHg未満)の患者では術後臓器機能障害が1.1倍多く、EtCO2 < 35 mmHgへの長時間暴露、EtCO2低下の重症度(EtCO2<35mmHgの閾値下面積)ともに術後臓器機能障害の増加と関連する事を明らかにした。術中EtCO2低値が、術後臓器機能障害の増加と関連していた。

2023-02-13
院生・卒業生・教員の論文がPLoS Oneに掲載されました

【要旨】
本研究は新たに下痢を発症したICU患者において、下痢の量と死亡率の関係を検討することを目的としました。2017年1月から2018年12月までにICUで新たに下痢を発症した成人患者全員を対象とし主要評価項目は院内死亡でした。結果として新規発生の下痢の量が多いほど院内死亡率の独立したリスク因子であることを明らかにした。この知見は下痢の量がICU患者の疾患の重症度を示す指標となる可能性があると示唆しています。

2023-01-18
院生・卒業生・教員の論文がJournal of General Internal Medicineにアクセプトされました

【要旨】
本研究はCOVID-19パンデミックが医療者に与える身体的,精神的,社会経済的負担を測定するための尺度を開発することです。この尺度はデルファイ法による項目決定、863人の医療者を対象とした軽量的心理学的測定により開発しました。最終尺度は、pandemic burden index twenty(PBI-20)と呼ばれ、疲労、感染への恐怖、医療従事者としての不全感、メンタルヘルス、被差別感、生活への不安の6領域を測る20項目から構成されています。PBI-20は良好な妥当性、信頼性を示し、SF-36のサブスコアや離職の意向と中程度から高い相関がありました。PBI-20は、COVID-19の流行時にHCWが直面する負担を包括的に理解し、負担を軽減するための介入の評価に使用することが期待されます。

2022-10-28
卒業生・教員の論文がClinical Infectious Diseasesにアクセプトされました

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2022-10-26
卒業生・教員の論文がRespiratory Researchに掲載されました

【要旨】
特発性肺線維症急性増悪で入院となった患者を対象に、ステロイド早期漸減の有無と院内死亡の関係を検証したコホート研究です。多施設共同研究のデータと、RWD社のデータを用いて解析を行いました。傾向スコアの逆確率重み付け法を用いて比較した結果、ステロイドの早期漸減が良好な予後と関連することが示唆されました。

2022-10-25
教員の論文がInternational Journal of Neuropsychopharmacologyに掲載されました

【要旨】
双極性躁病の治療において抗精神病薬と気分安定薬による増強療法と単剤療法を比較したSR & MA。17件の研究が増強療法と気分安定薬単剤療法を比較し(比較1)、8件の研究が増強療法と抗精神病薬の単剤療法を比較した(比較2)。 比較 1 では、増強療法は単剤療法よりも有意に多くの反応を示し、オッズ比は 3 週間で1.45 (95% CI: 1.17 to 1.80)、6 週間で 1.59 (95% CI: 1.28 to 1.99) 。比較 2 では、増強療法は単剤療法よりも有意に有効であり、オッズ比は3 週間で 1.73 (95% CI: 1.25 から 2.40)、6 週間で 1.74 (95% CI: 1.11 から 2.73)。忍容性に関しては、増強療法と単剤療法の間で、有意差はなかった。

2022-09-14
院生・卒業生・教員の論文がJournal of Pain and Symptom Managementに掲載されました

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2022-07-04
卒業生・教員の論文がScientific Reportsに掲載されました

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2022-06-19
教員の論文が Journal of Global Antimicrobial Resistanceに掲載されました

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2022-06-08
教員の論文がSupportive Care in Cancerに掲載されました

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2022-05-07
院生・教員の論文がProstate Cancer and Prostatic Diseasesにアクセプトされました

【書誌情報】
Sugimoto M, Hijikata Y, Tohi Y, Kuroda H, Takei M, Matsuki T, Kamitani T, Kakehi Y, Yamamoto Y, Fukuhara S. Low quality of life in men with chronic prostatitis-like symptoms. Prostate Cancer and Prostatic Diseases 2022. (in press).

【要旨】
男性の国民代表集団5010人を対象に、質問票を用いて慢性前立腺炎(CP)の診断歴、CP様症状とQOL(SF-12)についてのデータを収集し解析しました。CP診断歴がある参加者(DCP)の割合が1.4%、CP診断歴のないCP疑い者(CPS)の割合が3.7%であり、とくに30代の若年層における多くの潜在的なCP患者の存在が示唆されました。DCPだけではなくCPSのQOLも極めて低く、その有病割合の高さ(DCPとCPSを合わせて5.1%)もふまえるとCPが社会に及ぼすインパクトが非常に大きいことがわかりました。未診断のCP患者に適切な診断と治療を行うことが喫緊の課題であり、一般人口集団を対象にCPをスクリーニングするツールや、プライマリケアや泌尿器科クリニックで使用するCP診断サポートツールの開発が求められます。

2022-04-20
院生・教員の論文がInfection Control & Hospital Epidemiologyに掲載されました


2022-04-06
院生・教員の論文がScientific Reportsに掲載されました


2022-04-01
院生・教員の論文がJAMA Network Openに掲載されました


2022-03-19
教員の論文がBMC Public Healthに掲載されました

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2022-03-02
院生・教員の論文がBMJ Open に掲載されました


2022-02-23
院生・教員の論文がAlimentary Pharmacology and Therapeuticにアクセプトされました

<書誌情報>
Shinji Okabayashi, Hajime Yamazaki, Keiichi Tominaga, Miki Miura, Shintaro Sagami, Katsuyoshi Matsuoka, Yoshiharu Yamaguchi, Toshihiro Noake, Keiji Ozeki, Ryosuke Miyazaki, Toshiaki Kamano, Tomohiro Fukuda, Kyoko Yoshioka, Katsuyoshi Ando, Masakatsu Fukuzawa, Akira Andoh, Yosuke Yamamoto, Toshifumi Hibi, Taku Kobayashi, IBD Terakoya Group. Lower effectiveness of intravenous steroid treatment for moderate-to-severe ulcerative colitis in hospitalised patients with older onset: A multicentre cohort study. Alimentary Pharmacology and Therapeutic 2022. (in press).

<要旨>
【背景】潰瘍性大腸炎(UC)はもともと若年で発症する特徴を有するが、近年では高齢期で発症する患者が増加している。若年発症UCと高齢発症UCでは病気の特性に違いが存在するため、治療反応性も異なる可能性があるが、それを検討した報告はほとんどない。
【目的】中等症・重症のUC患者において、発症年齢とfirst line治療のステロイド大量静注療法の有効性・安全性との関連を過去起点コホート研究で検討した。
【方法】全国27施設で2014年から2019年にステロイド大量静注療法を施行した中等症・重症のUC患者(18歳以上)を対象とした。主要評価項目の治療開始30日後の寛解割合、副次評価項目の手術および有害事象(死亡、感染症、静脈血栓塞栓症)の発生割合を高齢発症UC(60歳以上で発症)と非高齢発症UC(60歳未満で発症)で比較した。主解析は修正ポアソン回帰を用いた。
【結果】UC患者467人(高齢発症83人、非高齢発症384人)が組入れられた。治療開始30日後の寛解は、高齢発症UCで43人(51.8%)、非高齢発症UCで252人(65.6%)に認めた(調整リスク差, -21.7% [95% CI, -36.1% to -7.2%]; 調整リスク比, 0.74 [95% CI, 0.59 to 0.93])。高齢発症UCは、非高齢発症UCより手術リスクが高く(20.5% 対 3.1%; 調整リスク比, 8.92 [95% CI, 4.13 to 19.27])、有害事象のリスクも高かった(25.3% 対 9.1%; 調整リスク比, 2.19 [95% CI, 1.22 to 3.92])。死亡は4例で、全て高齢発症UCであった。高齢発症UCは、感染症のリスクが高く(18.1% 対 8.6%)、静脈血栓塞栓症のリスクも高かった(7.2% 対 0.5%)。
【結論】高齢発症UCはステロイド大量静注療法の反応性が低く、手術および有害事象のリスクが高い。中等症・重症UCでは、発症年齢を考慮した治療戦略の検討が必要かもしれない。

2021-12-10
教員の論文がReview Journal of Autism and Developmental Disordersに掲載されました


2021-09-17
大学院生・卒業生・教員の論文がBMJ Openにアクセプトされました

Itaya T, Shimizu S, Hara T, Matsuoka Y, Fukuhara S, Yamamoto Y.
Association between facility-level adherence to phosphorus
management guidelines and mortality in haemodialysis patients: a
prospective cohort study. BMJ Open 2021;11:e051002.

【要旨】
日本の透析施設で設定されている血清リン濃度の治療目標値と患者アウトカム
との関連を検討した研究です。約47%の透析施設が診療ガイドラインの推奨通
りの治療目標値を設定しており、診療ガイドラインと比較して高めの血清リン
濃度を治療目標値としている施設では、患者死亡率が高いことが明らかになり
ました(ハザード比1.95、95%CI 1.12-3.38)。また透析診療に栄養士が
関与している施設では、診療ガイドラインへの遵守割合が高いことも分かりま
した(オッズ比4.51、95%CI 1.15-17.7)。診療ガイドラインを参照した
施設レベルの治療目標値の設定と関連する多職種との協働の重要性が示唆さ
れました。

2021-09-06
大学院生・教員の論文がBone Joint Jにアクセプトされました

Hijikata Y, Kamtani T, Nakahara M, Kumamoto S, Sakai T, Itaya T,
Yamazaki H, Ogawa Y, Kusumegi A, Inoue T, Yoshida T, Furue N,
Fukuhara S, Yamamoto Y. Development and internal validation of a
clinical prediction model for acute Adjacent Vertebral fracture after
vertebral Augmentation: the AVA score. Bone Joint J 2021.

【要旨】
骨粗鬆症性椎体骨折(いわゆる圧迫骨折)の治療の1つにセメントを詰めて除痛す
る椎体形成術という手技があるのですが、その最大の合併症が隣接椎体骨折で
す。その隣接椎体骨折を5項目5点満点で予測する簡易なスコア(AVAスコア)
を開発し、Bootstrappingを用いて内的検証しました。配点のoptimismを調整
したAUCは0.77となり、臨床使用できそうに思っています。今後外的検証も行
い、臨床普及を目指します。

2021-08-19
大学院生・教員の論文がEur Spine Jにアクセプトされました

Hijikata Y, Kamitani T, Yamamoto Y, Itaya T, Kogame T, Funao H,
Miyagi M, Morimoto T, Kanno H, Suzuki A, Kotani Y, Ishii K. Association
of occupational direct radiation exposure to the hands with longitudinal
melanonychia and hand eczema in spine surgeons: A survey by the
Society for Minimally Invasive Spinal Treatment. Eur Spine J 2021

【要旨】
放射線被爆に関する発表でMIST学会からAwardをいただき、学会から依頼を
いただいて行った調査研究の第一報です。整形外科/脊椎外科は手術の際に放射
線を使う頻度が高く、さらに放射線照射野に手をかざすことが多いです。放射
線の影響で「手荒れ」や「爪に黒い縦線が入る」可能性がよく知られていたの
ですが、検証した報告がないため学会員に対しアンケート調査を行いました。
回答割合は70%超となり、被爆機会が少ない手を基準として、被爆機会が多い
手は爪甲色素線条の有病がオッズ比3.18(2.24-4.52)、手荒れの有病がオッズ
比2.26(1.67-3.06)となり、放射線被爆と爪甲色素線条や手荒れとの関連が示
唆されました。放射線被爆防護意識の向上に寄与できればと考えております。

2021-08-06
卒業生・教員の論文がPalliative Medicineに掲載されました

詳細はこちらをご覧ください。

2021-07-13
卒業生・教員の論文がWorld Journal of Surgeryにアクセプトされました

Hidetaka Kawamura, Yusuke Ogawa, Hajime Yamazaki, Michitaka Honda,
Koji Kono, Shinichi Konno, Shunichi Fukuhara, Yosuke Yamamoto.
Impact of Primary Tumor Resection on Mortality in Patients with Stage
IV Colorectal Cancer with Unresectable Metastases: A Multicenter
Retrospective Cohort Study. World Journal of Surgery 2021;45:3230-3239.

【要旨】
切除不能ステージIV大腸癌に対する、全身化学療法前の原発巣切除と予後との
関連を見た多施設共同過去起点コホート研究です。全身化学療法前の原発巣切
除と予後良好との関連を認めたという結果でした。

2021-07-13
大学院生・教員の論文がCanadian Journal of Anesthesiaにアクセプトされました

Dong L, Takeda C, Yamazaki H, Kamitani T, Kimachi M, Hamada M,
Fukuhara S, Mizota T, Yamamoto Y. Intraoperative End-Tidal Carbon
Dioxide and Postoperative Mortality in Major Abdominal Surgery: A
retrospective cohort study. Canadian Journal of Anesthesia 2021;68:
:1601-1610.

【要旨】
京大病院発のKyoto-IMPACT (Kyoto University Hospital IMProve
Anesthesia Care and ouTcomes)データベースを用いて、全身麻酔下で腹部
大手術を受けた患者を対象に,術中呼気終末二酸化炭素分圧(EtCO2)と術後90
日死亡率の関係を調べる過去起点コホート研究です。EtCO2低値の暴露時間が
長いほど、術中EtCO2低値の重症度が強いほど90日死亡との関連性が強くなり
、術中EtCO2低値によって術後90日死亡の一部を説明しうる可能性があります。
本研究は術後予後を改善するために術中EtCO2低値を予防する重要性が示唆さ
れました。

2021-06-24
大学院生の論文がLupusにアクセプトされました

Takase Y, Iwasaki T, Doi H, Tsuji H, Hashimoto M, Ueno K, Inaba R,
Kozuki T, Taniguchi M, Tabuchi Y, Watanabe R, Kitagori K, Akizuki S,
Murakami K, Nakashima R, Yoshifuji H, Itaya T, Yamamoto W, Uozumi R,
Tanaka M, Ohmura K, Morinobu A. Correlation between irreversible or
gan damage and the quality of life of patients with systemic lupus
erythematosus: The Kyoto Lupus Cohort survey. Lupus 2021.

【要旨】
京大病院のリウマチセンターでお手伝いしている研究からご縁をいただき、本
研究の解析やディスカッションに関わりました。ちなみに、この研究の筆頭著
者は医学部の学部生です(すごいです!)。
近年新たに立ち上がった京大病院のSLEコホート研究をもとにした横断研究で、
SLE患者におけるQOLと不可逆的臓器障害との関連を示唆した研究です。とく
に筋骨格系の臓器障害とQOLとの相関が強く認められました。

2021-06-12
卒業生・教員の論文がPLoS ONEにアクセプトされました

Nagamine Y, Kamitani T, Yamazaki H, Ogawa Y, Fukuhara S, Yamamoto Y.
Poor oral function is associated with loss of independence or death in
functionally independent older adults. PLoS ONE 2021;16:e0253559.

【要旨】
地域に在住する自立した高齢者における,口腔機能低下と要介護・死亡の発生と
の関連について明らかにすることを目的としました。
LOHASのコホート研究データを使用し,65歳以上かつ介護保険の要支援認定
や要介護認定を受けていない者を対象としました。
要因は,「介護予防基本チェックリスト」(厚生労働省)の口腔機能に関する
3つの質問項目(1:半年前に比べて固いものが食べにくくなりましたか,
2:お茶や汁物等でむせることがありますか,3:口の渇きが気になりますか)
のうち,2項目以上陽性を口腔機能低下ありと定義しました。
要介護3以上および死亡の発生を主要アウトカムとして,コックス比例ハザード
モデルで解析いたしました。口腔機能低下なし群を基準とした,口腔機能低下
あり群の要介護3以上もしくは死亡の発生の粗ハザード比は3.17(95%信頼区
間1.74-5.78),調整ハザード比は2.30(95%信頼区間1.22-4.36)でした。
口腔機能低下ありの対象者のうち,嚥下障害による仕事や他の活動の妨げの有
無によって,「嚥下QOL低下あり・なし」に分類すると,嚥下QOLが低下して
いる高齢者はさらにリスクが高い結果となりました。(調整ハザード比8.49
(95%信頼区間1.88-38.34))

2021-06-11
教員の論文がThe J Eur Acad Dermatol Venereolにアクセプトされました

T. Kogame, T. Kamitani, H. Yamazaki, Y. Ogawa, S. Fukuhara, K.
Kabashima, and Y. Yamamoto. Longitudinal Association Between
Polypharmacy and Development of Pruritus: A Nationwide Cohort
Study in a Japanese Population. The Journal of the European Academy
of Dermatology and Venereology 2021;38:3937-3947.

【要旨】
一般的に5剤以上の内服薬がpolypharmacyと定義され、polypharmacyでは
様々な有害事象が起きることが知られている。しかし、polypharmacyと皮膚
の掻痒との関係は知られていない。今回我々は日本全国規模のアンケートベー
スの調査(参加者3000人以上)にて、polypharmacyと掻痒の関係を
baselineと1年後の2点でデータを取得し、baselineでの横断研究と1年間追跡
の縦断研究を、交絡因子を調整した多変量解析を行った。横断研究にて、
polypharmacyが有る参加者に、優位に痒みが見られる事を示し、縦断研究に
てpolypharmacyのある参加者には、1年後に痒みが出てくることが優位に多
く見られる事を示した。

2021-06-11
卒業生・教員の論文がAdvances in Therapyにアクセプトされました

Deguchi H, Yamazaki H, Kamitani T, Yamamoto Y, Fukuhara S. Impact
of Vonoprazan Triple-Drug Blister Packs on H. pylori Eradication Rates
in Japan: Interrupted Time Series Analysis. Advances in Therapy
2021;38:3937-3947.

【要旨】
H. pylori除菌療法には、クラリスロマイシン、アモキシシリン、およびPPI(ま
たはボノプラザン)の3剤を組み合わせた処方が必要です。この複雑な処方の負担
を軽減し、かつ服薬コンプライアンスを高めるために、ボノプラザンを含めた
3剤併用療法のパック製剤が2016年6月に上市されました。この研究では大規
模レセプトデータを用いて、ボノプラザンのパック製剤の上市が日本の除菌成
功率の向上をもたらしたかどうか評価しました。
3剤併用療法による除菌成功率は、ボノプラザンのパック製剤の上市後に2.44%増加しました。また、ボノプラザンの使用割合とパック製剤の使用割合は、それぞれ12.7%と29.2%増加しました。以上から、服薬を簡便にする製剤の導入が、処方行動とその後の患者アウトカムを向上させる可能性が示唆されました。

2021-05-27
卒業生・教員の論文がMedicineにアクセプトされました

Sachiko Yamamoto-Kataoka, Sayaka Shimizu, Hajime Yamazaki,
Katsuhiro Murakami, Daisuke Nishizaki, Shunichi Fukuhara, Nobuya
Inagaki, Yosuke Yamamoto. Development of a preoperative prediction
model for new-onset diabetes mellitus after partial pancreatectomy:
A retrospective cohort study. Medicine 2021;100:e26311.

【要旨】
膵部分切除術後の患者に於ける新規発症糖尿病予測指標の開発研究です。MDV
よりデータ提供を受けた過去起点コホート研究となっています。予測因子を年
齢、BMI、HbA1c、血糖値、手術病名とし、アウトカムを術後1-12か月で発症
する糖尿病とし、logistic回帰モデルを用いて作成しました。ROC曲線や
calibrationプロットを書き、Homer-Lemeshowテストにて識別能や較正能を
検証しました。また、内的妥当性をbootstrap法で検証しました。681人中125
人(18.4%)が術後糖尿病を発症しました。スコアの範囲は0-46点でC統計量
は0.70(95%CI 0.65-0.75)、Homer-Lemeshowテストは有意ではなく較
正能は良好であった。ブートストラップ法はC統計量は0.69(95%CI 0.62-
0.76)となりました。

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